ぐりとぐらとママのきろく

元不登校長男「ぐり」と、現役不登校次男「ぐら」との記録です。

ぐらの適応指導教室

ぐらは、適応指導教室に通っています。

適応指導教室とは、市の教育委員会が開室している施設で、

様々な理由で学校に行きずらい子たちが通う場所です。

一日のスケジュール(時間割)モデルはあるものの、

それぞれの子の状況に合った過ごし方をさせてもらえる場所です。

黙々と自習をする子、読書をする子、絵を描いたり、工作をする子、

トランプなどのゲームをしたり、卓球やドッジボール、鬼ごっこなど

体を動かして遊ぶ子もいます。

時に、外部から講師を招き体験学習をしてくれたり、遠足に出かけたり、

イベントも企画してくれます。

でも、どれも強制参加はなく、本人の意思を優先してもらえます。

 

ぐらは主に、ドッジボールなどの外遊び、工作、絵画、パソコンなどを

して過ごしているようです。たまにお勉強もします。ごくたまに。

 

 

先生は言います。

「ここに通っている子は、ここで自由にしているように見えるけど、

このままでいいと満足はしていない子ばかりです。ここでパワーをためて、

頑張る活力になってほしいです」

 

先生のお言葉通り、ぐらは適応指導教室で過ごすことで、

同年代の子とのコミュニケーションを学び、楽しく笑いあうことで

パワーをもらっているのでした。

 

適応指導教室が居場所>

ぐらは小学2年生で登校渋りが始まり、まず市の教育相談室に通いました。

(私の市では、相談室と適応指導教室が同じ建物内にあります。)

当初は定期的にこの教育相談室でカウンセリングを受けながら、なんとか学校に通っていました。

小学3年生2学期、いよいよ学校が難しくなり、適応指導教への入室手続きをします。

 

ただ、新しい場所、新しいお友達、新しい先生、不安が大きなぐらにとって、

学校が無理なら適応指導教室で!と、そう簡単ではありませんでした💦

まずは母子分離から。一緒に入室し、一緒に遊び、一緒に退室。

少し慣れたら、私は別室で待機していました。

「ママ、こっちの部屋にいるからね」の言葉が安心のようでした。

<待機部屋で内職できるのではないかと思うほどの時間を過ごしました。

時間はあるけど、自由な時間はない。そんな時期でした。>

 

その後「ママ帰っていいよ」と言ってくれたときは、次のステップです😉

先生に慣れ、お友達ができ、楽しく過ごせるようになってきました。

でも、トラブルや不安になったらすぐにお迎えに出られるよう、

携帯電話は片時も手放せませんでした。

<スーパーで買い物ができるくらいの時間、ひとり時間ができました>

 

次のステップは、「お弁当」です。

朝から、お弁当を持っていき、みんなでお昼を食べ、午後まで過ごします。

適応指導教室は10時から14時半までの開室です。

4年生後半は、ほぼお弁当持参で10時から14時半フルで頑張っていました。

<ママ友とランチに行けるくらいの時間ができました!でも電話待機は相変わらずです>

 

お友達と喧嘩になり、「帰りたい」となることもありました。

話の合う子が来ていないと(その日によって誰が来ているかわからないので)

「つまらない」と帰りたくなる日もありました。

先生からの「お迎えお願いします」の電話だったり、

本人が電話口に出て(先生が代わってくれる)「お迎えにきて😢」

と泣いて訴える日もありました。それはそれは何度も。

 

それが、徐々に「迎えに来て」から「ママの声聴いたから、もう少し頑張る」

「ママと話したくなっただけ」などと、私の声だけで気持ちを立て直すことができるようになっていきました😀

 今では、ほとんど電話は鳴りません。(それでもまだ、携帯電話は手放せませんが)

ぐらは、ここまでくるのに、1年以上かかりました。

少しずつ、一歩一歩、ゆっくりと、三歩進んで二歩下がる、そんなペースで

ぐらは、適応指導教室というものを自分の居場所としていきました。

  

小5はコロナ休校明け、分散登校という異例のスタートになりました。

ぐらは、適応教室へは行かず、学校を頑張りました。

夏休み3日前に「また適応指導教室に行きたい😢」と自分から言い出しました。

翌日から、学校と適応指導教室の併用という形に切り替えました。

 

ぐらは学校ではやはり苦しい状況が多くあるのだ、

という現実を受け止めると同時に

「行きたいと思える場所(適応指導教室)がある」

という有難さを強く感じました。

 

約、4か月ぶりに適応教室へ入室する日、

「ママ、行ってきます!!」と振り返りもせず手を振り

「せんせー!おひさしぶりです!!」と元気に教室に入っていく

ぐらの後ろ姿が印象的でした。

 

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