ぐりとぐらとママのきろく

元不登校長男「ぐり」と、現役不登校次男「ぐら」との記録です。

ぐり 動き出すきっかけ

長男ぐりが、起立性調節障害で体調と心を崩し始めたのが中2冬。

当初、気力だけで動いていた(私が動かしていた?)時期もありましたが、

自力で動き出したのは中3の7月。

約半年で、ぐりはたくさんの気づきや素敵な出逢いで、

多くのことを学んだことと思います。

同時に私も大きな気づきと学びがありました。

 

健康が何よりだということ。

体が元気でないと、心も元気をなくすこと。

 

身をもって体感したぐりは、

この先大人になっても自分や

周りの人を大切にできる人で

いてくれるのではないかと思っています。

 

ぐりが動き出せるようになったのは、

体調が安定したからだけではなく、心のエネルギーがたまったから。

逆に、心のエネルギーがたまったから、体調が安定したのだとも思っています。

悪化も回復も、心と体、どちらが先なのかはわかりません。ただ、連動しています。

ぐりは、直結でした。

 f:id:grigra-mom:20210508180416p:plain

体の不調は、薬に頼らざるを得ない部分がありましたが、

ぐりの心に栄養をくれたものは確実にありました。

 

<出逢い>

ぐりは、ディズニーが大好きです。

「将来はオリエンタルランドの社長になりたい!」という野望まで😁

そんなぐりに素敵な出逢いがありました。

お友達のツテで、ディズニーに関する本を執筆されたこともある、高校の先生をされている方とお会いする機会があったのです。

学校に行かれなくなって3か月目くらいの頃でした。

その先生が、ぐりに伝えてくれたこと。

 「(不登校の)今は、とてもいい時間なんだよ。」

 「立ち止まって考える時間であり、それは、必要な時間!

 

ぐりの目が、表情が、一瞬で変わったのが、わかりました。

f:id:grigra-mom:20210508180440p:plain

不登校を肯定してくれる存在の登場!

もちろん私たち親も否定はしていませんでした。

無理に行かせることもしていませんでした。

ただどこか「仕方がない」という諦めの気持ちでの受け入れで、

「いい時間だね」と言えるほど、

肯定してあげられていなかったのは明らかでした。

 

 

その先生は、不登校の理由や中学校の話は話題にしませんでした。

ディズニーの話をしてくれました。

先生ご自身の経験やお子さんの話を交え、高校の話もしてくれました。

先の先の、将来の話をたくさん聞いてくれました。

そして「これからが楽しみだね!!」と言われたぐらの

「はい」という返事は、とても力強かったです。

 

そしてその日、先生はある講義に出席のご予定があったのですが、

「一緒に受けてみる?」

と、ぐりを誘ってくださいました。

「行きたいです!!」

私は、ぐらを留守番させていたので、同行できませんでした。

それでもぐりが「行きたい」と言ったのには驚きました。

初めてお会いした大人に、ついていく度胸😅

もちろん、怪しい方ではないので(笑)そこの心配ではなかったのですが、

今まで(学校に通っていた頃には)そんな度胸はなかったのです。

大袈裟かも知れませんが、自分で自分の殻を破った瞬間でした🤩

大人向けの講義(コミュニケーションに関する講義)、

なんと3時間半受けて帰ってきました。

学校も塾も完全シャットアウトしていた時期に3時間半の講義。

(私、元気でも無理かも・・)

配られた資料にはメモがぎっしりでした。

駅まで迎えに行った時、そこには、

部屋でどんよりとした日々を過ごしていた

昨日までとは全く違う、生き生きとした表情のぐりがいました✨

どんな講義だったのかを、たくさん話してくれました。

学ぶ楽しさを知った!!そんな感じでした。

そして言いました。

「これからたくさんの人と会って、

たくさん話を聞いてみたいと思った!」

「こういうの(講義)また行ってみたい!」

 

 ぐりの視野を広げて下さった先生に感謝しています。

出逢わせてくれたお友達にも感謝しています。

 

 ですが、この翌日から活発に動き出したのか?

といったらそうではありませんでした。

逆に翌日は、ぐっすり寝ていました😪

刺激を受けて疲れたのと、安心からくる眠りだったようです。

でも、確実にぐりの心の糧となっていたのでした。

 

<パワースポット>

f:id:grigra-mom:20210508201305j:plain

素敵な出逢いがあったのち、6月下旬にディズニーシーに行きました。

ディズニーは、ぐりもぐらもママも大好きな場所です。

我が家のパワースポットで、ここにくると本当に元気が出るのです。

(混んでるし、チケット高いし、という問題点もあるのですが。)

 

2人とも学校のことは忘れて、ただ楽しんでくれたらいいなという思いでした。

私も、諸々の心配事は置いといて、ただ楽しもうという日でした。

この日も、いつも通り閉園までたっぷり遊びました。

そして、帰路シンドバッドのアトラクションの前にきた時でした。

まず次男ぐらが言いました。

「すごく、すごく楽しかったー。ぐら、また月曜日からがんばれそう

ぐらは、素直なので、ディズニーに来ると必ずこういう前向きな発言をしてくれます。

 

そして、珍しくぐりも言いました。

「おれも、来月から塾に行こうかな。」

 ぐりのこういう発言は初めてでした。

素敵な出逢いで、心の充電がたまってきていたところに、

パワースポットで、心のエネルギーが満タンになったようでした!

 

 

翌週、さっそく塾の先生のところに面談に行き、

7月から復帰することをお願いしてきたのでした。

 

親がいくら心配したところで、子どもは動きださないことを実感しました。

子ども自身の心のエネルギーがフル充電され、満タンになった時、

子どもは勝手に動き出しました。

ぐりの場合「動き出す=登校する」ではありませんでしたが、

外に出ることや学ぶ力を取り戻してくれただけで良かったのです。

 

人の心のエネルギーは、今どれだけ減っているのか、

どれだけたまってきたのか、目に見えないので、

永遠に溜まらないのではと思ってしまうこともあり、

もどかしいです。

見えたらいいのに。。。

 f:id:grigra-mom:20210508214920p:plain