ぐりとぐらとママのきろく

元不登校長男「ぐり」と、現役不登校次男「ぐら」との記録です。

ぐりの 中学卒業式

不登校生の卒業式の出欠席問題
ぐりも漏れなく直面しました。

ぐりの学校は
午前中は、全校生徒対象の卒業式(第1部)
午後は、不登校生対象の卒業式(第2部)
の2部構成でした。

ぐりは
「卒業式はどうでもいい。」
「行かなくてよくない?」
と言っていました。


私は、本人の意思を尊重してあげたいと、
頭では考えていましたが、やはり
心のどこかで、第1部でみんなと一緒に
卒業できないかなという淡い期待がありました。

ただ、本来ならば生徒会長の最後の大役「卒業生代表の言葉」を立派に読み上げ、
私はそんなぐりの姿を見ながら、一緒に緊張しつつ成長した息子に感動し、泣くはずだった、、、
そんなことも考えてしまいました。

同時に、ぐりにはぐりの立場があり、気持ちがあると感じ、ぐりの気持ちを尊重しなければと思ったのでした。

それでも、ぐりが不登校になって、苦しい時期を過ごしてきたのは、私も同じなので、
気持ちは伝えました。

「ママは、中学卒業は義務教育の終わりだから、節目として自分の手で卒業証書をもらって欲しいとは思う。午前でも午後でも、その後の放課後でも。だけど、どうするかはぐりが自分で考えて決めて」

もし、ぐりに「卒業式は出ない」と言われたら、それはそれで受け止めよう!
卒業式に出なくても、卒業!
もし欠席を決めたら、卒業証書は私が受け取りに行けばいい!
高校でいいスタートを切ろうとしているのだから、それでいい!
そう考えて、覚悟していました。

ぐりは、卒業式第2部に出席すると決めました。
正直嬉しかったです。自分の手で証書を受け取れる!
「胸を張って行こう!」
そう声をかけて家を出ました。
様々な事情を抱えた10人弱の卒業式でした。

名前を呼ばれ、立派に返事をして、卒業証書を受け取りました。

卒業式後、各クラスに分かれ、先生とぐりの二人だけのホームルームでした。見せてくれたスライドの中には、楽しそうな笑顔のぐりがいました。
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1つ良かったことが!!
コロナ禍での卒業式だった為、第1部卒業式では保護者の出席は中止となっていました。
第2部は保護者も出席できたので、私はぐりの卒業証書授与の姿を見届けられたのです!
ラッキーでした!!

そして先生が午前中のことを話してくれました。
ぐりの仲良しのお友達が先生に
「ぐりは午後来ますか?ぐりと一緒に卒業式出られなかったから、ぐりが登校する時間にオレたち再登校していいですか?一緒に卒業したかった!」
と言いにきてくれたそうです。
(あたたかすぎて、私が泣きました。)

残念ながら、再登校は認められなかったのですが、
仲良しくんたちは、ぐりの卒業式終了時間に合わせて、小学校の先生に会い行く計画を立て、待っていてくれました。
帰宅すると、ちょうど仲良しくんたちがいました。
「ぐり!!!小学校行こう!!◯◯先生のとこ!!!」
いつものように誘ってくれました。
ぐりは嬉しそうに、制服のまま卒業証書の筒を持って、みんなと小学校に向かいました。

ぐりの仲良しくんたちは、ぐりが学校に行っていても、行っていなくても、
何も変わらず、いつもいい距離で接してくれていました。
彼らの人間力には感服。感謝しかありません。

卒業式こそ別々でしたが、ぐりはあたたかい素敵な友達に囲まれて、一緒に卒業の日を祝えたのでした。


そしてもう一つ。。。
卒業式から帰る時、車に戻る時でした。
ぐりがボソッと言ってくれました。

「ママ、ありがとう」

全てがいい思い出に変わりました!

「卒業おめでとう」